見続けること

今年も洞爺湖に浮かぶ無人島「中島」での、エゾシカ調査に行ってきました。

私自身は2007年からずっとお手伝いさせてもらっているので、かれこれ16年。
だけど調査自体は1980年からずっと行われています。(昨年はコロナ禍により中止)

『洞爺湖中島に生息するエゾシカの個体数変動を追跡し、シカと森林植生との相互作用を解明するための基礎資料を得る』

という目的のもと、40年以上もずっと同じ調査をし続けるって並大抵のことではありません。

見続けていないと見えてこないこと・言えないこと――自然のことなんてそんなことばかり。
だからこそ同じ場所を同じように長く見続ける必要があり、いつものことながら、そんな姿勢を再認識させてもらっています。

私の地元倶知安町でも、昨年から博物館の主導で町内各地の植物や鳥などの調査(リストアップ・基礎データ収集)が始まり、私も携わらせてもらっています。
こんな地味な活動の価値がきちんと正しく一般に理解され、長く続けられることを願っています。

ところでこのエゾシカ調査、道内外の研究者の方々や大学の先生方、学生たち、調査に関わる人たちと一年に一度会える機会でそれだけでも私にとっては貴重なんですが、自分が大学生(若者)たちと渡り合える体力がまだあるのか、試される機会でもあります。
何せ、かなりハードで危険な行程を一日歩き通すので。羊蹄山に登っている方が楽なくらい。

若者たちに体力はかなわなくても、技術と経験と話術と口八丁手八丁…でまだまだイケるということが分かりました。
筋肉痛にもならず、一安心です。

▲最も大変な(過酷な)ルートを担当する勇者たち
▲辛くても笑顔が大事

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