鳥から花へ、そして次は…

4月から5月にかけては「鳥を知りたい」というご要望のツアーが何度かあって、まさに鳥の季節でした。

その時期から少し遅れて、「花を見る」ご要望のツアーが何度かありました。
春らしい花々から道端に咲く花まで、いろんな環境で花見ツアーが続いていました。

そして6月も終わりになってくると、森の中(特に山麓の森)では花の少ない時期になります。

そうなると一般的には、山に登ったり湿原を歩いたりして楽しむことが多くなるのだけど、実はこの6月下旬あたりから旬になるモノがあります。

そうです……スゲやらシダやらの、いわゆる地味モノ。

そんな ”地味モノの旬” を狙って来てくれるお客様もいます。

この日は「シダを見分けられるようになりたい!」というご要望で、6月下旬の山麓の森でツアー。札幌からわざわざ来てくれました。

見分けるためのポイントの見易さやシダそのものの美しさを見るには、6月下旬から7月くらいが旬なんで、この時期にきちんと見ておくと見分けるチカラがアップします。

私のツアーでは、まずは「シダの見方」「見分けられるようになるためのコツ」から。
識別点と名前を言うだけなら室内でも出来るんで、そこは二の次なんです。

まずは全般的な「見分け方や覚えていき方」が理解出来・実践出来てから個々の細かい識別点を知り、名前を覚える――という学びの順番を知ることが最も大事です。
この順番を意識せず、真っ先に ”目の前のシダの識別点を覚えて名前を覚える” という、一番大変で面倒な所をやってしまってうんざりする、というパターンがほとんどなんです。

そんな室内講義ではまったく伝わらない所をツアーで実践する、ディープな一日でした。

▼半日程度、ちゃんと見方の練習をすれば、この風景を見て「おぉ、こりゃ面白い」となりました。

▼オシダっぽく見えて、ウスゲミヤマシケシダ

▼シラネワラビの特徴を掴んで、多角形型のシダを知る。
(”多角形型シダ” などの言葉はヤブキ用語なんで、一般的な植物用語ではありません)

似たものが多く、名前も混乱しやすく、種類も多く、識別点も目立たない……というシダ植物をどうやって頭の中で整理するか、が見分けていく上で大事で難しいところ。
ただそれも、とっても面白いんです。

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