197万の人口を擁する札幌市。
北の大都市として知られる一方で、数多くの緑豊かな森林公園や自然林が身近に広がっている自然環境も魅力の街です。
そんな札幌で見られる鳥を集めた図鑑が刊行されました。
『さっぽろ野鳥観察手帖』(河井大輔)
まず目を引くのは、”ミシュランガイド” のようなシャレたデザインの表紙。
バリバリの鳥類図鑑のようなイメージではなく、居間の窓際にさりげなく置いておくだけでもカッコいいかも(笑)
当然、見た目だけではありません。
『北海道野鳥図鑑』の執筆に携わった河井大輔氏の本だけに、しっかりとした識別ポイントも分かりやすく書かれています。
そして写真が美しい。
いわゆる図鑑的な鳥写真ばかりでなく、鳥の表情までも感じられるキレイな写真が多用されています。
それぞれの鳥についての解説も、識別点が中心の文章ではなく、鳥を楽しむための読みやすい文章となっています。
そんな写真と文章がページ内で区分けされることなく、写真集的に1ページ内にまとめられています。
実際に鳥に出会えて名前を知りたい時には最低限必要な情報があり、たとえ鳥に出会えなくてもペラペラとページをめくって「こんな鳥を見てみたい」と妄想するのにいいですね。
掲載されている鳥は「札幌の…」となっていますが、当然道内の他地域でも使えます。
特別レアな鳥や地域性の強い鳥は掲載されていませんが、むしろ「市街地近郊と代表的な森で見られる鳥」という点でまずは身近な鳥を知る意味で、有意義な図鑑となるかもしれません。
手に取りやすいサイズ感もいいですので、これから鳥を知りたい、という方々は、手元に一冊いかがでしょうか。
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