夏の花のひとつ、メマツヨイグサが咲き出しました。
マツヨイグサ(待宵草)って、植物的には仲間がたくさんいて、
話をしだすととってもウンチクくさくなるので、今回はそこのところは置いといて・・・。
(・・・・・それでも知りたい方は、こちらにムズカシイ解説あり→ウィキペディア)
マツヨイグサ(待宵草)は黄色い花。
同じマツヨイグサでも、白花をつける仲間を「月見草」
紅花をつける仲間を「夕化粧」などといって、詩などに好まれました。
このマツヨイグサ(待宵草)、「宵待草(よいまちぐさ)」というとピンと来る方もいらっしゃるかと。
大正浪漫を代表する竹久夢二の詩歌のタイトルです。
(原詩)
『遣る瀬ない釣り鐘草の夕の歌が あれあれ風に吹かれて来る
待てど暮らせど来ぬ人を 宵待草の心もとなき
想ふまいとは思へども 我としもなきため涙 今宵は月も出ぬさうな 』
なんの風情もなく言うと、
「自らの失恋を悟り、待ってももう会うことのない女性を思い、悲しむ―」
というような気持ちをうたった詩。
マツヨイグサの仲間は一日花で、夕刻に花を咲かせ、翌朝にはしぼんでしまう花が多く、
そんな儚さから、こんな詩が詠まれたのですね。
そしてその後、この詩に曲がつけられ、一世を風靡しました。
まぁこれも、たいそう情緒溢れる大正浪漫的な曲。
(歌詞)
『待てど暮らせど 来ぬ人を 宵待草の やるせなさ 今宵は月も 出ぬそうな』
年配のお客様と、メマツヨイグサを前にこんなハナシをしながら、この歌を口づさんだら、
「あなた一体いくつなの~?」
と笑われてしまいました。
また、このマツヨイグサは、植物としての繁殖戦略もなかなか面白いものを持っているのですが、
今回は浪漫調にまとめたので、またの機会に。
ちなみに、このマツヨイグサの仲間たちはれっきとした外来種。
植物的には、ここかしこに咲いているのはいかがなモノか、なのですが・・・。
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