「サイシンあれこれ」

ツアー以外の日は、もうご存知のとおり、走り回ってます。
ここ一ヶ月は春を求めてニセコの周辺地域を走り回っていたのですが、
先週の鳥見の会でふと足元を見ると、ニセコでもすっかりスミレが咲いているではありませんか。
↓スミレサイシン
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スミレサイシンは春一番のスミレってわけではないのですが、ニセコの春の森で黄色や白色以外の初めての花、というイメージがあります。(あっ、エンゴサクやカタクリなどもありますね~(笑))
スミレサイシンは、ウマノスズクサ科のウスバサイシンの葉に似ているスミレだから、スミレサイシン。
(ウスバサイシンは北海道にはないので、東北で撮ったウスバサイシンを↓。葉っぱだけですが。)
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じゃ、ウスバサイシンの “サイシン” は何よ?
となると、根が辛くて細いので、「細辛」だと。古来薬用とし、冷え性やら咳止め・風邪薬などの生薬名でもあります。
“ウスバ” は当然「薄い葉っぱ」です。
ウスバサイシンに近いモノで北海道にあるモノといえば、オクエゾサイシン(ウマノスズクサ科)↓。
まさに今が花期。ニセコの山々ではあと2週間後くらいでしょうか。
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アリが種子散布をするということもあり、花は地面近く。色もあずき色で目立ちません。
葉っぱめくると、あら、花が。という感じですので、花を探してみてはいかがでしょう?
オクエゾサイシンは北海道産ヒメギフチョウの食草としても有名です。
春一番にヒラヒラと飛ぶヒメギフチョウはこの葉っぱにしか産卵しません。
ヒメギフチョウが生きていくためにはオクエゾサイシンが何より必要なのですね。
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ちなみに、日高地方にはヒダカサイシンというちょっと変わったオクエゾサイシンもあります。
ヒダカサイシンは萼裂片が反り返らないタイプのオクエゾサイシンで、まだ仮の和名のオクエゾサイシン↓。
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道南の松前町には、本州にあるフタバアオイもあるそうで・・・。
これもウマノスズクサ科の植物で、これらの葉っぱに似ています。見てみたいものです。
徳川家(松平家)はこのフタバアオイにあやかりつつ、京都葵祭の神様にも遠慮しつつ、三つ葉葵の家紋にしたそうな。
あまりに色々紹介していると、どんどん話しがそれていって、何の話しをしていたのか分からなくなりそうです。
ツアー中によくあることですが・・・。

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