普通、冬の自然観察で樹木を見る時には、近づいていって「冬芽観察」をするのが一般的なのですが、冬芽って常に近くで(目線の高さで)見られるワケではないので、そうなると「樹皮観察」となるのが普通です。
でもフツーだけでは嫌なワタシは、木に近づく前にその木の全体像を見れば、それなりにアタリがつけられると思っています。これをヤブキ用語で「樹姿(きすがた)観察」といいます。
木の立ち姿って、枝のひとつひとつの分岐の繰り返しで成り立っているものなので、そこに着目すれば特徴が掴めてきます。
ワタシのパソコンには「枝先写真」なる、数々の分かりにくい写真があるくらい。
ダケカンバ
ミズナラ
シナノキ
ハルニレ
よく見てみれば、枝先を見るだけでこれだけ違いがあるものなんです。
樹木の分枝(ぶんし)の仕方(=枝分かれの仕方)というのにもそれぞれ専門用語があって、キチンとした意味もあり、そこが分かってくるとある程度のグループ分けが出来るのですが、ツアー中にここを詳しく話すと拷問のような解説になっちゃうので、あまり突っ込んで話さないようにしています。
だからいつも、「この木の枝先は、シュシュシューってしてません?」とバカっぽい説明になっちゃいます。
でもここが分かってくると、遥か数十m離れていても「アレは多分○○の木じゃないかな?」とアタリをつけてから近づいて、ゆっくり冬芽や樹皮観察をし、「はぁ~やっぱりね」となる。
この「やっぱりね」の感覚が意外と嬉しかったりもします。ハズレもよくありますが、それもまた楽し。
しかも ”自分にはそう見える・感覚的に分かる” という世界なんで、他人からはまるで悟りを開いているかのようで、一目置かれますよ。多分。
そんなトコロをひたすら見て歩いてました。
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コメント
それは良かったです。あまり近づき過ぎないのがポイントですね。
図鑑にも載っていないトコロですんで、意識的に見ているかどうか、が勝負です。
ぜひ意識的に見てみてくださいね~。
「木姿観察」いいですね!
これほど違いがはっきりしてるとは思いませんでした。冬の山を来年は違った目で見ようと思います。
幹を気を付けて見ることはあっても、枝先の方までは気にしていなかったようです。
楽しみ方が一つ増えました♪