友人に誘われ、春の散策。というか、これからの季節に向けた足慣らし。
山道(やまみち)じゃなくて、山道(さんどう)歩きです。
今のように交通網が発達していなかった時代、断崖絶壁に囲まれた集落の行き来には小船を使うか、山に獣道程度に開削された道を迂回して行くしかありませんでした。
まさに、生活道路としての山道。
そんな歴史的側面を語り出したら長くなりすぎるので割愛しますが、以前、そんな地域で生まれ育った私のお客様から、「中学生の時に国道が開通した時には、良くも悪くも生活が激変した」と生の声を聞いたのが、私にとってはどんな文献よりも印象的です。
道内のこのような古道は近年、地元有志の方々の尽力で歩けるように復活している道もあり、歴史的にも自然を見る上でもとても興味深い道なんです。
まぁワタシ、以前から一部の人に知られた古道好きなんで、たまにこんなふうに探し回ったり歩き回ったりしてるんです。
そんな古(いにしえ)の道を歩いてました。
この道についての文献を少しだけ読み直し、あとはいつもの ”植物の今の進み具合を見る” のが目的。
ここ最近続く暖かな日和とはいえ、まだ少々早すぎたようでした。
海からすぐに断崖絶壁なんで、そりゃ平地に道は作れません。山々を越える道を歩くしかない当時の苦労が偲ばれます。
ところで崖にある色の濃い植物、ミヤマビャクシンでしょうね。誰も行けないので確認しようがないけど。
ナニワズやらエゾエンゴサクやらがやっと咲きだしたくらいの初春、というか雪解け直後です。
キタコブシも咲いてました。
コバノイラクサの芽出しはこんななんだなぁ、という発見。
こんな早い時期のまだ誰も歩いてない道にはトラブルが付きものというもんで、結局20km近い距離を歩きました。
足慣らしでは済まない距離でヘトヘトになったけど、そんなトラブル込みで楽しい一日。
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