ところ変われば

ガイドになりたての頃、ニセコの動植物を色々と勉強して、初めてそんな目で札幌や洞爺湖・苫小牧などの周辺地域に行って見てみたら全然モノが分からない、なんてことがよくありました。
その後、周辺地域の自然もそれなりに頭が整理出来てきた頃、観察目的で道南や道東まで足を延ばしてみると、やっぱり全然モノが分からん。
さらに、道内各地に行き続けてやっと頭が整理出来てきた頃、今度は本州(青森県)に行ってみると、やっぱり分からないものがたくさんありました。
ずっとそんなことの繰り返しです。
今回の出張仕事は、仙台~福島県(東北南部)あたり。
そんな経験を経て、今は除々に南下してます(笑)
本州の人にとっては雑草でも北海道では見る機会が少なく、昔、道内で探したことがあるくらい。
カラスビシャク。
史前帰化植物といわれ、本州では農耕地や河原などの強雑草として扱われています。
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北海道人にとっては、こんなありきたりな水田でも見慣れないものばかりで楽しい場所なのです。
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北海道では道南などの一部でしか見れないスイカズラも、畑の脇の林には雑草のようにありました。
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多雪+亜高山環境のニセコでは、シラカンバやダケカンバといった木はとても見慣れた木なのですが、これは違和感のある “カンバ” でした。
オノオレカンバ。
中部地方から東北南部の一部に分布しています。
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当然、竹も。こちらはモウソウチク。節の輪が1本に見えます。
北海道ではほとんどの地域で竹は自生していないので、竹を見分けようなんて思う機会がありません。
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野生のクマだって、ヒグマではなくツキノワグマ。
ツキノワグマの樹皮はぎは “クマはぎ” とも言われ、理由ははっきりと分かっていません。
採食のための行動であったり、メスへのアピールであったり、と色々な説があってワタシも調べきれてません。
ヒグマがトドマツなどの樹皮をはぐ、という習性は聞いたことはありませんが、杉林ではよくこのクマはぎが見られました。
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知らなかったこと、分からないことが楽しいんです。

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