オシダは、道内では色々なタイプの森で見られて個体数の多い、大型のシダ。
シダを勉強しだした頃、クジャクシダのような形が特徴的なシダを覚えたら、”シダらしい形のシダ”として次のステップで覚えるようなシダです。何せ数が多いですから。
このオシダ、冬が近づくと倒伏します。べたーっとひれ伏すのです。
一説には、「雪が遅れている年は倒伏し、例年通り降り出して積もった年は枯れる」という記述もあるようですが、その真偽はともかく、一斉に倒伏したオシダを見かけました。
(以下は推察です)
雪がなかなか降らないのならば、葉を枯らしてしまうよりも倒伏させて葉を維持し続けるコストを最低限にし、少しでも光合成が出来るようにする戦略。
また、
来年に出す新葉をより効率よく展開させるために、雪解け直後にこの倒伏した葉で少しでも光を稼ごうとする戦略。そのためには”平面で”積雪内に埋もれた方が葉のダメージが少ないだろうし。
こんな理由なんでしょうか?
どのような理由でこんな姿になるのかは私自身調べきれていないので先に述べた話しはただの妄想ですが、そんな自然科学的な生きる術の面白さがありそうです。
様々な植物たちの生存戦略を知って妄想するのだけでも楽しいものです。
また、初冬の森の中の風景としても独特で、これまたいい。
夏にオシダがたくさん生えていた森に初冬に訪れてみれば、こんな風景に出会えるかもしれません。
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