先日、日高方面からの帰り道で真っ黄色な畑(耕作放棄地)をみかけました。
この時期に道内各所で花を咲かせているオオハンゴンソウの大群落です。


『黄色いお花畑でキレイだね~』
なんて言っている場合でなく、他の植物を駆逐する驚異的な繁殖力で野を覆いつくしてしまう「特定外来生物」です。
日本に侵入する多くの外来種は在来の動植物に駆逐されるものですが、オオハンゴンソウは道内各所でどんどん増えていて、夏の北海道では至る所で見られます。なので、「北海道らしい夏の黄色いお花畑」などと曲解されることも多いよう。
東北では同じく外来のセイタカアワダチソウをよく見かけ、オオハンゴンソウはあまり見かけません。10月末頃から畑脇や耕作放棄地を一面黄色く染めるアレです。こちらは日本の侵略的外来種に指定されています。

植物は通常、お互いが生存競争をしていく中でバランスが保たれるものだけど、こうも一面がひとつの植物に埋め尽くされた風景はある種の恐ろしさを感じます。自然環境の美しさと、公園やガーデニングのキレイさを一緒にしてはいけません。まったくの別物ですから。
「真っ黄色でキレイ」でなく、「異様」な自然の姿なんです。
他にも我が町でも拡大が心配される「オオキンケイギク」(特定外来生物)があるけども、オオハンゴンソウほどまだ北海道の気候風土に適応していないようです。ただこれからの気温上昇などの気候変化でどうなるか分かりませんね。

ちなみに、今月のトップページ写真の黄色い花は……カセンソウという海岸草地などに生育する在来種。
海岸近くに広がるヨシ原の中で小さな群落を作ってました。これは美しい自然の姿。

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