本来の姿

前回はあまりに自然ガイドらしくない話題だったので、今回はちょっと自然ガイドらしく。
鳥を勉強しだした頃、フクロウが見てみたくて、とある場所に行ったことがあります。
そこは、大都市の中の緑の多い大きな公園。フクロウが見られるスポットとしても知られています。
車で着いてちょっと歩くと、もうそこにフクロウはいました。
止まっている木のすぐ近くを通っても全く動じません。
さすがに有名な場所だけあって、木の近くではバズーカ砲のようなレンズをつけたカメラマンが何人も構えています。
ちょっとフクロウが動くと一斉に「パシャパシャ!」
フクロウがじーっとしている間は、皆様ペチャクチャお話タイム。
当のフクロウはそんな雑音も一切お構いなし・・・。
・・・なんだか少し、興ざめでした。
(といってもワタシも数枚の写真を撮らせていただきましたが・・・)
ここのフクロウは餌付けなどされているわけではないので、間違いなく“野生”なのですが、人間が近くにいることも、レンズを向けられることも、自然界にない雑音にも、彼はすっかり“慣れて”います。
う~ん、ちょっとした違和感・・・。
動物園の猛禽舎にいるフクロウを見たときと同じ感覚でした。
「森の中の生き物って、本来はこうじゃないんじゃないか。」
それからは、森の中の“いつもいる鳥”の“本来”の姿を見ている方が楽しいな~、と思って、その場所には行っていません。
なかなか出会えない鳥は、なかなか“出会わせてくれない”ところも魅力の一つ。
「まぁ、いつか出会えるでしょ」的に毎日歩きまわり、出会えないことを体感することも本来の自然を知ることかと。
この春、一年ぶりに出会いました!
“本来の野生”の姿のフクロウ。
やっぱりコッチの方が断然いい!

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