「シジュウカラとゴジュウカラ」

先日、町の自然講座の「木の曜日講座」を担当させて頂きました。
これから春に向けて見られる鳥たちについて―
識別点だけでなく、声や行動、生態、分布、文化鳥類学的側面、などなどのお話をさせて頂きました。
その中で、
「シジュウカラとゴジュウカラの、シジュウ・ゴジュウは何?」
という質問があり、少々歯切れのよろしくない返答しか出来なかったので、こちらで改めて―。
IMG_0105.jpg
シジュウカラは漢字で書くと、四十雀。
ネクタイを巻いたキレイな小鳥です。
漢字の「雀」は、「いわゆるスズメのこと」、というよりか、小鳥全般を指す古語です。
ものの文献によっては、雀の漢字を当てた「カラ」という言葉自体が小鳥を指している、ともあります。
まぁ、これはなるほど・・・。
問題は「シジュウ」。
これは諸説あり、はっきりしたことは分からないようですが、一説には、
シジュウカラの地鳴き(さえずりでない声)である「チ・チ、ジュクジュクジュク」の音を「シジュウ」に聞きなした。
とあります。
ちなみに、コチラ↓
シジュウカラの地鳴き(mp3)
どうでしょう?少々ムリがあるように感じます?
常に自然に接して身をおいていた、いにしえの人々と、ワタシのような現代人とは感性が違って当然なのですが・・・。
また他には、
シジュウカラは群れていることが多いので、「多数」を表す「四十」をあてた。
と書かれていることもあります。
さらにさらに、昔ワタシが何かで聞いた所では、
「シジュウカラ一羽分がスズメ40羽分の価値」
なんて説も・・・。おもしろいですね~。
090408%20044.jpg
さて、ゴジュウカラ。こちらもそのまま五十雀。
この由来も微妙ですね~。
「シジュウカラに “似て非なるもの” なので、ゴジュウ」
という説があります。
シジュウカラと似ているけども、ちょっと姿が違うので四十を五十にしちゃえ!的な感覚でしょうか。
同じ論法で(?)、ゴジュウカラがハチジュウカラと呼ばれることもあります。
しかし、ゴジュウカラとシジュウカラとは、行動も姿も声質も違います。
シジュウカラをはじめとするカラ類と呼ばれるグループはシジュウカラ科。
だけどもゴジュウカラは、れっきとしたゴジュウカラ科。
現代の分類でも別モノの鳥なんです。
現代人よりも自然観察眼にたけた古人が、“似て” とするもんでしょうか?
それとも同じ群れにいることが多いから、“似て非なるもの”なのでしょうか?
誰もが納得できる正解はなさそうです。
ちなみにこの鳥は、その行動から、「木廻り」「木巡り」「木ネズミ」「逆鉾(さかほこ)」などの別名も古くから伝わってます。
実際にゴジュウカラを見てみると、こちらの名前の方が納得できますね。
とにもかくにも、そんなふうに「答え」のない事象に思いを馳せる、ということ自体が楽しいものだと思うのですが、いかがでしょう。
※ちなみに、ニジュウカラ・サンジュウカラ、ロクジュウカラ・ナナジュウカラは、いませんので、あしからず。

コメント

  1. 匿名 より:

    分かりやすく読みやすいコメントで色々知れて助かりました!

  2. Ftre-zen より:

    それは良かったです。またのご訪問お待ちしてます。

  3. 泉武幸 より:

    大変ありがたい解説でよかったです

  4. Ftre-zen より:

    お役に立ててよかったです。

This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.