秋というのは、しんみりしっとり、静かな自然情景のイメージですが、
一部でギャーギャー騒がしい声が聞こえてくる季節でもあります。
その声の正体は「カケス」。
正確には、北海道亜種「ミヤマカケス」。
夏の間は山林の深い場所で繁殖するため、あまり存在感を感じないのですが、
冬が近づいてくると、来たる厳しい冬に向けて越冬体制、麓の森に下りてきます。
そんな移動の準備なのか、近頃森の中でカケスの鳴き声をよく聞きます。
姿は翼にキレイなブルーの羽を持ち、グレーの背中もキレイなこの鳥。
分類上はカラスの仲間。
カラスもこの鳥みたいに、もうちょっと違う色が入っていればかわいいのに・・・、
なんて思ったりもします。
しかし、声はやっぱりカラスの仲間。
ギャーギャーとか、ジャージャーとか、ジェージェーとか、
とにかく濁ったしわがれた声。
一人ぼっちで登山でもしていて日が傾き出した頃に、森の中からこの声を聞いたときには、
「首を締められたような叫び声が??」
みたいな恐ろしい妄想をしてしまいそうな声。
飛んでいる姿もフラフラと頼りない。ヤル気なさげ。
これも特徴。
なんだかマイナス点ばかり書いてしまった感もありますが、
ワタシ的にはこの鳥の姿を見たり、声を聞いたりすることが、季節を感じるひとつ。
いわゆる歳時記的感覚。
秋と春の、山と里の移動時に見かけることが多い鳥なので、
これからの時期はちょっと気にしてみて下さい。
そして声を聞いたら、驚かないで姿を探してみて下さいね。
“キレイなカラス” が近くにいるかもしれません。
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