ラスト・ヤブ漕ぎ?

道のない森や山を歩こうとすると、どうしても草むらやササをかき分けて歩くことになります。
そんな行為を「ヤブを漕ぐ」なんて言って、
「ヤブ漕ぎが大変でさぁ~」
などと使います。
今年の夏の盛りの時期のこと。
ヒラフスキー場近くの森で怪しい飛び方をするハチクマがいる、ということで、近辺の森の中をひたすら歩きまわって営巣場所を探したことがあります。いわゆる、 “ヤブを漕ぎまくった” わけです。
↓ハチクマ
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ハチクマとは、ハチしか食べない猛禽類。クロスズメバチを好んで食べます。
それだけでも興味深いのですが、
巣をかける場所も、他のタカの仲間ほど森のカタチや樹種に依存せず、斜面の向きや森の斜度などもあまり一定の依存度がありません。
当のハチクマにとっては、一定の“きまり”のような好みがあるんでしょうが、それがどうにも読みにくく、掴みどころがない印象の鳥なのです。
気ままな場所で繁殖しちゃってる感もするくらいです。
繁殖時期も、ハチの巣の拡大期に合わせて他の鳥とは少しずれています。
ハチの活動が活発になる時期は他の鳥にとっては繁殖がひと段落するころなのですが、そんな時期に合わせるように春の渡りは遅い時期のゆっくりめ、ハチの活動が終盤になる秋にはさっさと繁殖を終えて早めに南へ渡ってしまいます。
つまり、観察できる時期が短いワケです。
そんな掴みどころのない、ひと癖ふた癖ある生態がワタシにはとても魅力的で、鳥の中でも一番好きな鳥のひとつです。
今年の夏、そんなハチクマがどんな環境で営巣するのか知りたくて、1時間以上ヤブ漕ぎをしながら歩きまわった結果・・・、ついに巣を見つけました。
しかし!その時まさに繁殖中。
親鳥は巣の上空を旋回しつつ、巣の産座にはヒナのような姿も・・・。
余計な刺激を与えて繁殖を放棄されたら大変です。
近づいて邪魔するワケにもいかず、無事にヒナが巣立つように祈りつつ、おおよその場所だけ覚えて帰ってきました。
ハチクマは今、南へ渡ってしまっています。
ということは、使っていた巣は当然空き家。
しかも、今年は雪がいまだ降り積もってません。
ということは、ヤブ漕ぎも楽ちん。
雪が積もっちゃったら、雪の重みで巣が変形したり、落ちたりします。
今がチャンス!
案の定、この時期ならヤブというヤブでもなく、超ラクチン。夏の苦労がウソのようです。
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これだけ鳥や植物を追いかけて歩き回っていても、
「間違いなく猛禽類の巣だ」
というものを見れるのは年に1~2回あるかないか。
しかも「間違いなくハチクマの巣」、となると、私はいまだ見たことがありません。
なんてことない場所の、
なんてことない森の中で、
なんてことない木に、
巣をかけてました(笑)
やるな、ハチクマ。
巣はさすがに猛禽類だけあって緻密な感じで組まれていますが、オオタカの巣ほどの緻密さ・壮大さは感じませんでした。それでも私にとってはお初モノ。
雪が遅い分、いいモノ見れました。
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コメント

  1. Ftre-zen より:

    追記:
    ハチクマに限らず猛禽類の多くは、環境さえ良ければ増改築を繰り返すこともあります。また、他の猛禽類の古巣に勝手に増築しちゃったり。
    そんな増改築を繰り返した巣になると、かなりの大豪邸となりますよ。ウラヤマシイ・・・。
    ニセコでは冬の雪で壊されることが多いので、そんな大豪邸を見るというのは難しいですが。除雪しないと人間の家も壊されますし。

  2. Ftre-zen より:

    ですよね~。宝探しってワクワクします。
    そちらでも鳥の巣を発見してますか。目につきやすくなる時期ですもんね。
    クスノキにモミジバフウとは、地域柄を感じます。まずは、豪邸の家主が判明すると楽しいですね。
    で、ハチクマは、
    頭~頸が黒いので熊のよう、で、ハチを食べるので、ハチクマとよく言われますが、
    江戸時代の文献には、「くまたかに “蜂くま” という云あり 好みて蜂を食う・・・」とあります。クマタカは江戸時代にはとても重宝されたので、そんなクマタカの「蜂を食べるバージョン」ということでしょうかね。

  3. タクミ より:

    こういうのって、ワクワクしながら読みます!
    なかなかの豪邸ではありませんか。せっかく苦労して作ったお屋敷も、子育てをさっさと終えたら潔く飛び立ってしまうんですね。ツバメのように後年、古民家再生はありませんか?
    ハチクマはクロスズメバチを好んで食べるから、名前にハチが付くのか、ではクマは?と、バカな質問お許しを。
    我が家の近くの公園に、鳥の巣を二つ発見しています。一つはクスノキなので、年中発見されにくい。が、もう一つはモミジバフウの木で紅葉が始まり、近々裸になる見込み。鳥の姿を発見していませんので、豪邸の持ち主は不明のままです。
    今回の名台詞は『やるな、ハチクマ』でした!

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