ニッチ

エッチではないですよ。
最初、「ニッチなガイドと・・・」などとタイトルを書いたら自分で読み間違えてしまって驚きました。
誤解されそうなので、タイトル変更。
ニッチです。
って、それはさておき、
ニッチという言葉を聞いたことありますか?
本来は生物学の用語で、「生態的地位」のこと。
自然の中の生き物は本来、「ある環境で、ある食べ物を、ある生物が」占めているのですが、その生態的な “地位” や “役割” をニッチと呼びます。
ちょっと分かりにくいですね・・・。
例えば、オオタカなどの猛禽類とフクロウなどの猛禽類では、同じような “森の中” で、同じような “ネズミなどの小動物” をエサに狩っているわけですが、“昼に狩りをするのか夜に狩りをするのか” という点で生態的棲み分けがなされています。
この生態的な役割(昼の・森林内での・小動物を狩る・鳥類、という役割や地位)を、ニッチ=生態的地位と呼びます。
ニッチを獲得するために生物間で様々な競争が起きて、ニッチを獲得出来なかったものは絶滅することもありました。
また、自然界に大きな変動(ある種の絶滅など)が起きるとニッチに隙間ができて、その隙間を埋めるように他種の適応が進む、ということも起きています。
このように本来は、生態的な地位そのものを指す言葉なのですが、それを市場経済に転じて、地位の中でも「隙間の地位」(ニーズが少なくてもそれを行なっている人がいないような立場)を指すようになりました。
また、そんなスタイルで業界を生き抜くことを、ニッチな商売などと言います。
要するに隙間産業みたいなイメージですね。
事業の個別化・差別化などと似たような意味合い、と考えてもいいかと思います。
そんなニッチな出版社のニッチな図鑑、「ミミズ図鑑」を前のブログで紹介しました(2015/2/4 「情報力」)。
最近さらに、同じ出版社からこんなもの↓も出版されました。
植調 雑草大鑑
これはワタシ的に待ってました!です。
道端の植物や外来種って成長過程によって姿カタチが変化し、実生(みしょう:芽生えたばかりのもの)の姿はまったく別モノ、なんてことはよくあることです。
そんなところの発見・気づきも楽しいところなんですが、そんな部分までをカバーしている図鑑なんてものは、今までなかなかなく、調べようがなかったのです。
もう見なかったことにしちゃいたいくらい。
それがこの図鑑、キチンと出ています。
この図鑑の値段を見て、高っ!と思ったアナタ!ちっとも高くありません。
これを作るための労力を考えたら、たいへんお求めやすくなっております。
こんな図鑑を出版するなんて、ほんと、ニッチな商売ですね~。(←こんなふうに使います ^^;)
だけど、通常のツアーではほとんど使わない情報です。聞かれることはほぼなし!
自然ガイドといっても、珍しい動植物や見た目が派手でキレイなもの、お客さんに聞かれそうなものを覚えるのがふつう。
だけど個人的には、こんな部分も見れるようにもなりたい部分でもあります。
ガイド業界的には、雑草の分野に詳しい自然ガイドなんて物好きガイドはそういません。
ワタシ、ニッチを狙ってます。
エッチじゃないですよ。(しつこい)
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