北海道の~

今回は図鑑について―。
ワタシが植物を勉強しだした頃にはもう、「北海道の花」とか「北海道の樹木」といった図鑑がありました。
鳥に関しても、「北海道野鳥図鑑」という図鑑が出版されています。
しかし、ワタシが植物を見るようになってからさらにシダに興味を持ちだした頃は、「北海道のシダ」といった図鑑はありませんでした。
となると、すでにある「日本のシダ」という図鑑を1ページずつめくって調べるしかありません。
ただでさえ、違いが分かりにくいシダ植物。
フィールドワークで分からないシダを見ると(当然初めは、ほぼすべてのシダが分からないのですが)、写真を撮ったりメモを取ったり、時には標本として持ち帰ったりして「日本のシダ」図鑑を一枚ずつめくる毎日。
そしてやっとの思いで、
「おぉぉ、これだ!」
と見つけても、解説文を読んでみると、
「西日本のみに分布―」
などと書いてあり、また調べ直し・・・結局、名前が分からず・・・いつか分かる時が来るまで保留。
こんなことばかりでした。
その後、諸先輩方の好意により、シダを含めた北海道の植物図鑑を手に入れる機会に恵まれ、ずいぶんと勉強がはかどりました。
何せ、図鑑内で照らし合わせる対象が「日本の」から「北海道の」に絞られたわけですから。
このように植物でも鳥でも、“それがどこに分布しているか” という情報がある程度分からないと調べる対象が多くなりすぎて、多大な苦労が伴うものです。

先日、「北海道のシダ」図鑑が出版されました。
ずいぶん前から出版されることは噂に聞いていたので、先日予約注文して早速手に入れました。
150627.jpg
著者の、北海道内のシダを網羅的に見て、記録・整理して、文字化して、世に出す、という労力にはホント頭が下がります。
この一冊で、勉強する敷居がずいぶんと下がることでしょう。
勉強する敷居が下がれば、見ようとする人が増えて、より深く自然を知ろうとする人も増えるでしょう。
スバラシイことですね。
さてさて皆さん、見てみませんか。

コメント

  1. Ftre-zen より:

    ゲットおめでとう。お役に立って良かったです。
    整理して覚えられるので、スムーズに勉強できますよね。
    道内分布も載っているので、覚える優先度も意識出来ていいかもしれません。
    フィールドワークの予習・復習のお供に。

  2. きよし より:

    誰もが待ち望んでいた(?)図鑑が、ついに出ましたね!!
    こちらのブログで存在を知った昨日、早速ツタヤに走って、ゲットしてきました!出版を知らせていただいて、ありがとうございます!
    早速見てみましたが…やはり、熟読が必要ですね(笑)。識別はやっぱりそう簡単には行きませんが、この本が手元にあれば、これから頭の中が整理されていく(であろう)過程が、かなりスムーズに進行しそうな気がしました!
    精進します(^_^;)

This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.