鳥見(とりみ)ブーム?

「ここ数年、鳥に興味を持ち出したので…」という方がツアーに来てくれました。
最近こんな、『鳥を覚えようかと思って…』というご相談やツアー要望が多くあります。

いいですねー。是非、多くの人が自然をみる楽しさに気づいてくれると嬉しいです。

この日のツアーでは改めて、双眼鏡の使い方・コツから、実際の観察や同定のポイント、目を配るコツや記憶に刻むためのコツ、声について……と、なかなかの鳥特化型ツアーでした。

鳥は動いちゃうので、せっかく見つけられたとしてもその場で名前を決められるようになるには一定の知識と訓練が必要です。いなくなっちゃうまでの短時間で特徴を掴んで記憶するって、初心者には超絶難関でしょう。

だからこそ、人と一緒に歩いて言い合ったり、出来れば名前を決められる人と歩くのがとても大事になります。
同じように、葉に手が届かず特徴がつかみにくい樹木や、ましてや識別が難しいシダ・イネ・スゲの仲間を見分けられるようになろうと思ったら、隣に答えを決めてくれる人がいるかどうかで楽しさやスキルアップの進み具合に大きな差が出てきます。
分かるようになると嬉しくもっと楽しいですよ。

そんな迷える方々がツアーを頼ってくれるとたいそう嬉しく思います。

今時期の森の中は、まだ鳥少なめ。ニセコではGW明けくらいにならないと、鳥本番!の季節になりません。
だけど今時期は数は少なめとはいえ、さえずりが増えだして動きも活発になりだし、真冬よりも存在に気づきやすい時期です。寒さが緩んで気持ちがいいし、雪のおかげで自由にどこでも歩ける。

鳥を見られるようになりたい人は、3月末から4月までの早い時期に鳥見を始めるのがおすすめです。

一方で鳥が本格化する季節に鳥見を始めてみると、声やら姿やらたくさん見れちゃうもんだから嬉しさばかり先走って覚えきれず…整理出来ず…混乱するばかり。
大型ショッピングモールに行って、「商品が多くて目移りしちゃって、結局疲れて何も買わない」パターンと一緒ですね。

ショッピングモールは行けばいつでもまた楽しめますが、鳥見は6月末にもなったら急に下火になってきます。一年のうち、2~3ヶ月の期間限定感があるんです。
鳥自体の楽しみ方は一年中あるけども、春以外はちょっとマニアックなんで、初心者にとっては今時期からが見始めて目と耳を慣らして見方を知り、ピークの5月にたくさんの鳥を楽しむのがベストでしょう。

遠くて上手く撮れなかったオオアカゲラ

また、早い時期(鳥の少なめな時期)から意識して見始めるお得情報をもうひとつ。

本格化する前の早い時期から歩いていると、次第に季節が進んでGWの春本番に向けて鳥が増え、声が増え、活発さが増して……そんな季節の移り変わりや生活(生態)の部分も肌で感じられるのがまたいいものです。

「アレは○○、コッチは○○」と目の前の識別に躍起になっている人のそばで、「あぁ、先週まではいなかったのに、はるばるやって来たんだな…子育て頑張れよぉ」などとしみじみと眺められます。
大人な余裕感のある楽しみ方(笑)

識別が出来ることはとても大事だけど、そのおかげで見えてくる・感じられてくる世界にも楽しさがあるものです。

リスも春が繁殖期。鳥だけじゃなく森全体に目を配りましょう。それにしても遠い……

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